下の前歯にうみがたまって痛い。
再生療法の症例:13歳男性
初診時
初診時のレントゲン
小児歯科の先生の紹介で来院されました。
転倒して前歯を打ったために、神経が死んでしまいその後に感染して、うみが止まらない状況です。
赤線で囲まれた部分がうみの袋ができて、骨が溶けた部分です。根の治療だけではうみを抑えることができないため、外科処置で対応することにしました。
手術時
手術中の状態
(→)半分以上の歯の根の部分が骨より露出した状態です。
骨の溶けた部分が大きいため抜歯になる可能性を説明しました。
手術中の状態
感染した根の部分をきれいに掃除し、根の部分にエムドゲインを塗布し、骨のない部分の表面に吸収性のコラーゲンの膜を置きました。
経過
手術直後のレントゲン
赤線の部分が骨が溶けているところです。
術後1年のレントゲン
うみがたまって骨が溶けていた部分に骨の再生がみとめられます。
術後4年のレントゲン
レントゲン的にうみの袋は認められません。
骨の溶けた部分が大きかったために、抜歯の可能性もあったのですが、エムゲインによる再生治療のために現在良好な状態を保っています。
患者様は、初診時13歳で、この時点でこの歯を抜歯することになると、若くして両側のきれいな歯を削ってブリッジということになり、この方にとっては大きな損失になったでしょう。
患者様は現在高校生でかなりたくましくなられ、そのような成長を見させていただいていますと嬉しくもあり、自分自身“年をとったなぁ・・。”とちょっぴりさみしくもあります。
治療費 | 保険適応 9,000円 |
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施術の副作用(リスク) | 歯、歯槽骨、歯茎の状態によって治療方法や治療の難易度が変わるため、全ての方に同じ結果が出るものではありません。 糖尿病、喫煙等のリスク因子により、結果は変化します。 また、外科処置を行なった場合、術後の腫れや内出血、咬合痛等が起こる場合があります。 |